History
FACTORY900のルーツは20世紀初頭にまで遡る。1905年、青山彦左衛門が福井県河和田村小坂(現在の鯖江市河和田町)の地にて、東京から眼鏡職人を招き、眼鏡づくりを開始。その生産は3年後に一旦、中止することになるが、彦左衛門の次男、青山勝彦が父の意志を継ぐためにその腕を磨き、1937年に福井県半田町にて福井共同眼鏡製作所を創業した。これが現在の青山眼鏡のルーツ。第2次世界大戦中に物資として扱われていたセルロイドの供給を受けるため、福井眼鏡有限会社とし、その後、青山眼鏡製作所と名称変更。1969年に青山眼鏡株式会社となる。
青山眼鏡株式会社は現会長、青山恭也が「革新」を旨とする職人だったこともあり、1970年代から眼鏡づくり専用の数値制御による切削機を自社で開発を開始する。その後、現社長、青山陽之がシステムエンジニアとして汎用機の性能向上に合わせシステムのアップデートを重ね、世界で唯一かつ独自の製法を確立するまでになる。
その礎のうえに生まれたのがFACTORY900。青山眼鏡の専務であるデザイナー青山嘉道が「自分たちの作りたいものを自由に表現しよう」との意思のもと、2000年に「FACTORY900」のブランドを立ち上げ、企画・デザインから生産までを自社で一貫する体制となる。ブランド名は福井県眼鏡工業組合によって振り分けられた識別登録番号(工場番号900)からとった。
2015年に「FACTORY900 TOKYO BASE」、2019年にFACTORY900 OSAKA BASE」と直営店もオープンし、ブランドの魅力をダイレクトに伝える場としての機能を開始。国内では2002年から3年連続でアイウェア・オブ・ザ・イヤーを獲得し、海外でも2013年、2015年と眼鏡界のアカデミー賞とも言われるSILMO D’OR(シルモドール)をフランス・パリにて獲得している。
FACTORY900は21世紀がスタートする直前に産声を上げたブランド。しかしそれ以前の1世紀近い時間をかけて作り上げた独創的な製造工程がそのデザインを形作っている。