FACTORY900を語る。

フレームに魂がこもっている。

2007年の初めに、ジュジュビーでトランクショー&トークショーをしたんですけど、その時、愛知から来た方や大阪から夜行バスで来たっていう方がいて、びっくりしたんですよ。
ファクトリー900だけで何十本も持っているお客さまもいらして。本当に熱心なファンが多いですよね。
伊藤
たしかに、そうですね。それはなぜだと思いますか?
阿部
1本1本が深いんですよ。その深さがユーザーを惹き付けるんじゃないかと思います。
やっぱり、商品に魂がこもっていますよね。青山さんが、デザインするだけじゃなく職人としても製作の工程にもだいぶ関っていますから。
阿部
それに青山さん自身、眼鏡が大好きですからね。
青山
僕には、それしかないですから。いつも、眼鏡のことやデザインのことばかり考えていて、何を見ても、そういう見方になっちゃうんです。
伊藤
青山さんの思いや、考えていることがすべてフレームに含まれてるんですね。
阿部
もう、フレームには彼の生活すべてが含まれているぐらいの勢いがあると思います(笑)。ちょっと下世話な話になりますけど、あるお笑い芸人さんなんかは、FA-160を掛けて世間に存在を印象付けましたよね。出世眼鏡だと思いますよ。眼鏡に魂がこもっていると、掛ける人にも幸せが訪れるのかもしれないですね。
伊藤
そんなファクトリー900は、お店にとってどういう存在ですか?
いつの間にか、うちの商品構成の核になっていたなという気がします。ファクトリーを目指してくるお客さまも多いし、独自の個性を伝えるためにも、数多く取り揃えておきたいというのもありますしね。
阿部
ロイドは客層が若いので、核となっているのはボストンやウェリントンなどの“クラシック”なんですが、一方で、同じ若者でもその対極にある“フューチャー”が大好きっていう人もいて。その筆頭がファクトリーですよね。やっぱり、どちらもないと両方が引きたたないんです。
伊藤
なるほど。では、今後のファクトリー900に望むことはありますか?